(Y,Gd)BCO線材におけるBaMO3(M=Zr, Nb, Sn)ナノ粒子の密度、サイズが磁場中超伝導特性に及ぼす影響

The effects of density and size of BaMO3(M=Zr, Nb, Sn) nanoparticles on Jc and Hirr in (Y,Gd)BCO coated conductors


三浦 正志 (成蹊大); シバーレ レオナルド (LANL); 和泉 輝郎, 塩原 融 (ISTEC)


Abstract: REBCO線材の磁場中臨界電流密度(Jc)向上に向け、本研究ではMOD法を用い(Y, Gd)BCO薄膜内部にサイズ、密度の異なるBaMO3(M=Zr, Sn, Nb)ナノ粒子を導入した。その結果、サイズを22〜81nm, 密度を0.1〜13×10^21 /m^3とシステマティックに制御することに成功した。その結果、77KにおけるJcは密度に大きく依存し、高密度ほど高いJcを示すことが確認された。Jcの磁場印加角度依存性を調べたところ、高密度ほど高く等方的なJc特性を得た。また、不可逆磁場特性や磁束状態(Vortex glass or Boss glass)も密度と相関をもっていることが確認された。当日は、幅広い温度領域、磁場領域でのナノ粒子の密度及びサイズが磁束状態や磁場中Jc特性に及ぼす影響について報告する。