RE123系線材の剥離に対する欠陥の影響

Effect of defects on delamination of RE123 coated conductor


坂井 直道, 重森 正隆, 高橋 保夫, 徳丸 美幸, 吉積 正晃, 田辺 圭一, 和泉 輝郎 (ISTEC)


Abstract:近年、RE123系テープ線材の応用開発が活発に進められている。しかしながら、機器製作の際に線材の剥離が原因で劣化したケースが報告されており、信頼性向上の観点で改善が求められている。そこで我々は、RE123系テープ線材の剥離に関し、その原因を調査するとともに改善方法の検討を行っている。実材料の引張強度は、内部欠陥と破壊靭性値で決まることから、線材の引張剥離試験および曲げ剥離試験により、剥離強度および破壊靭性値を測定するとともに、微細組織観察等から剥離原因の調査を行った。今回は、主にMOD法でベッド層を作製したテープ線材に対して、剥離に関与したと考えられる欠陥と強度の関係に関して議論を行うとともに、プロセス条件変更による強度改善について報告する。本研究は「イットリウム系超電導電力機器技術開発プロジェクト」としてNEDOの委託により実施したものである。