光ファイバ分布計測技術による極低温下の温度測定

The Cryogenic Temperature Measurement Using Optical Fiber Distributed Sensing Technology


高見 涼太郎, 山内 良昭, 岡林 泰広, 岸田 欣増 (ニューブレクス); 小湊 健太郎, 濱田 衞 (JASTEC)


Abstract: 光ファイバは、後方散乱光を解析することによって、ファイバに沿った温度とひずみの分布を高い精度で計測することができるセンサとして機能する。この技術には、1)光ファイバ上のあらゆる点の温度とひずみが計測できる。2)光ファイバに特別な加工をする必要がない。3)温度とひずみが分離できる。といった従来のFBG方式では実現することが出来なかった優れた特徴がある。本研究では、光ファイバ分布計測センサの極低温環境における有効性を検証するために、光ファイバの束を液体ヘリウムおよび液体窒素に浸漬し、その温度をブリルアンおよびレイリー後方散乱光を用いて測定することを試みた。その結果、特にレイリー散乱を用いた場合、室温から液体ヘリウムの温度にわたり温度測定できる可能性が示唆されたので報告する。