強磁性体の磁気浮上 -浮上原理の実験的検討2-

Levitation of iron block using trapped field in HTS bulk material-Experimental investigation of levitation principle (2)-


二ノ宮 晃, 石黒 晃佑, 瓜生 芳久 (成蹊大)


Abstract:我々は、着磁した1対の超電導バルク体間(66mmφx20mm)で軟鉄製の円柱(10mmΦ,長さ10mm)や球を23㎜から25㎜の磁場空間中で浮上させることに成功している。また、磁場空間の間隔を変えずに浮上体サイズを半分にすると、はじめは浮上させることができないものの、着磁用に用いた電磁石を併用すると小型のものも浮上させることができることが判明した。そこで、この浮上原理を検討するためにバルク体周辺の磁場分布について再度検討することを試みた。その結果、電磁石が発生する磁場を着磁磁場よりも強くすると、あるところで磁場空間が一様になる領域のあることがわかり、この磁場空間中では、5㎜程度の鉄球もHTS近傍ではあるが浮上可能になることが解ってきた。ここではその結果を実験データに基づいて報告する。