ナノ粒子を導入したTFA-MOD法YGdBCO線材における磁束ピンニング特性

Flux pinning properties in TFA-MOD processed YGdBCO coated conductor with nanoparticles


鯉田 貴也, 松谷 文也, 高橋 祐治, 木内 勝, 小田部 荘司, 松下 照男 (九工大); 三浦 正志, 和泉 輝郎, 塩原 融 (SRL)


Abstract:本研究では、ナノ粒子の導入によるコート線材の臨界電流密度の印加磁界角度依存性を測定し、このナノ粒子の臨界電流密度の異方性と膜厚依存性への影響について詳細に調べた。
測定した試料は、超電導膜厚0.5 μmと0.7 μmのTFA-MOD法によって作製された、膜厚の異なるBZOナノ粒子なしとありの4つのYGdBCO(Y:Gd=0.77:0.23)線材である。
この線材をマイクロブリッジ状に加工し、直流四端子法によりI-V特性を測定した。
磁界は0-3 Tの範囲で印加し、c 軸方向からの角度をθとした。
これらの実験結果について磁束クリープ・フローモデルを用いて解析を行うとともに、ナノ粒子によるピンニング機構について定量的に議論する。
本研究はNEDOの委託を受けて実施した。