IBAD-MgO二軸配向膜における配向度の膜厚依存性と表面粗さ

Thickness Dependence of In-plane Grain Alignment and Surface Roughness of IBAD-MgO Biaxial-textured Films


宮田 成紀, 衣斐 顕, 畠山 英之, 和泉 輝郎, 塩原 融 (SRL); 加藤 丈晴, 平山 司 (JFCC)


Abstract:YBCO線材の開発において、高い電流特性を得るために二軸配向基板の配向度の向上は欠かせないが、IBAD-MgO膜の配向性はある膜厚以上成膜すると劣化する傾向がある。この傾向を改善する方法を検討した。成膜時間を変えて膜厚の異なるIBAD-MgO膜を作製し、その表面粗さをAFM測定により行ったところ、配向度が劣化を開始する点と表面粗さの値に相関が見られた。つまり表面粗さがある一定の値を超えると配向度の劣化が始まるようにみえる。そこでこの臨界的な膜厚に到達する時間を制御することにより、配向度の向上を試みた。