超電導ケーブル用冷却システムの構築

Construction of cryogenic cooling system for superconducting cable


池内 正充, 大野 隆介, 仲村 直子, 矢口 広晴, 町田 明登 (前川); 渡部 充彦, 増田 孝人 (住友電工); 野口 裕, 鬼頭 豊, 三村 智男, 本庄 昇一 (東京電力)


Abstract:2007年度より新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託を受け,「高温超電導ケーブル実証プロジェクト」を実施中である.本プロジェクトでは高温超電導ケーブルを東京電力・旭変電所内の66kV級電力系統に接続し1年にわたる実証運転を行うことを予定している.実系統に接続することから,運転に供される液体窒素循環冷却システムには電力負荷などの変動に対応した制御運転行うと同時に,高度の信頼性が求められる.
 これらを考慮した実証向け冷却システムの設計を実施するとともに,設計の妥当性を検証するため,これらのシステムを事前に単体で構築し,運転や制御特性を確認する「システム検証試験」を実施する予定である.システム検証試験では温度・圧力制御特性,運転中の機器メンテナンス,冗長性などを考慮した切替え運転の確認試験などを行う予定である.
 今回は,本プロジェクトの冷却システムの設計,構成の概要を述べるとともに制御方法や切替え運転方法などについて検討した結果を報告する.