CVD法によるYGdBCO線材の磁化緩和特性の超電導層厚依存性

Superconducting layer thickness dependence of magnetic relaxation property in CVD processed YGdBCO.


高橋 祐治, 木内 勝, 小田部 荘司, 松下 照男 (九工大); 式町 浩二, 渡部 智則, 鹿島 直二, 長屋 重夫 (中部電力)


Abstract:これまでの研究で、IBAD/CVD法で作製されたYBCO線材において、超電導層厚の違いで磁化緩和特性が異なることを明らかにしてきた。しかし、これまで評価してきた線材では超電導層厚が厚くなると超電導層が劣化し、臨界電流密度(Jc)が減少していた。そのため、超電導層厚が磁化緩和特性に与える影響ついての評価は容易ではなかった。
そこで、本研究では厚膜化によるJc劣化の小さな試料を用いることで、超電導層厚と磁化緩和の関係を今まで以上に明らかにする。試料はIBAD/CVD法で作成されたYGdBCO線材であり、超電導層厚が0.33〜1.43μmの試料を用いて磁化法による臨界電流特性の評価を行い、その厚さの影響を調べる。
これらの実験結果について磁束クリープ・フローモデルを用いて解析を行う。