素線間絶縁ありMgB2並列導体で巻線したコイルの開発

Development of an MgB2 coil wound with a parallel conductor composed of tapes with insulation


吉留 佑介, 松島 健介, 八重山 洋平, 川越 明史, 川畑 秋馬, 住吉 文夫 (鹿児島大); 柳 長門, 三戸 利行 (NIFS); 木内 勝, 小田部 荘司, 松下 照男 (九工大); 高橋 雅也 (日立)


Abstract:絶縁有りのMgB2テープ線2本から構成した並列導体を用い、MgB2コイルを巻き線した。このテープ線は、丸線を圧延して作成するテープ線で、in-situ法で作製されている。テープ線幅広面に平行な磁界中では、臨界電流や交流損失の電磁特性が丸線よりも向上するため、このようなテープ線を活用することにより、性能の高いMgB2コイルの開発が実現できる可能性がある。我々は、このテープ線を活用した大容量導体の候補として、絶縁有り並列導体と使用することを提案する。直径0.8mmの丸線をからアスペクト比が2のテープ線を作製し、そのテープ線2本を並列導体にしてソレノイドコイルを2個作製した。この2個のコイルを同軸に配置し直列接続したコイルの励磁試験を行った。コイルの接続部では、2本の素線は転位している。このコイルは、内径65mm、外径104mm、コイル長53mmとなっている。総ターン数は、540ターンで、200A通電時の中心磁界の設計値は、1.31Tである。本コイルの直流通電特性と交流通電時の交流損失特性について報告する。