Critical currents of aluminum-alloy jacketed Nb3Sn superconductor fabricated by react-and-jaket process
高畑 一也, 田村 仁, 三戸 利行, 今川 信作 （NIFS）
Abstract:現在，大型ヘリカル装置（LHD）型の核融合炉の設計を進めている。その大容量・高剛性導体の候補として，アルミニウム合金複合化Nb3Sn導体の開発を行っている。従来のケーブル・イン・コンジット型Nb3Sn導体では，SUSジャケットを被せた後に反応熱処理を行うために，熱収縮差により大幅な臨界電流の劣化が起こる。これを解決するために，反応熱処理を行ったNb3Snラザフォード撚線に対しアルミニウム合金ジャケットを複合化する製法を開発した。これを「React and Jacket法」と呼ぶ。
この導体の応用可能性を実証するために，1 mの短尺導体を製作し，臨界電流測定を行った。さらにコイル製作を想定し，一定の曲率で曲げ加工を行った後に直線に戻したサンプルの臨界電流も測定した。その結果すべてのサンプルで，素線の臨界電流の本数倍の臨界電流値が測定され，良好な結果を得た。