Double Peltier current lead using mixed thermoelectric modules for the heat leak reduction
河原 敏男, 藤井 友宏 (中部大); 江本 雅彦 (NIFS); 浜辺 誠, 渡邉 裕文, 孫 建, イワノフ ユーリ, 山口 作太郎 (中部大)
Abstract:超伝導送配電システムは自然エネルギー連携型の省エネルギー電力輸送システムとして期待されている。特に大規模送電では電気抵抗がゼロであるため非常に高性能となる。この超伝導送配電システムを短距離ではあるが消費電力が大きいデータセンターなどのアプリケーションに導入する場合端末での熱侵入低減が必須である。そこで、ペルチェ電流リード(PCL)の研究を行い、銅の電流リードに比べて6割程度の熱侵入となることを明らかにしてきた。さらに、熱電材料の特性との関連を調べるため各種熱電材料の特性評価を行い、PCLとしての性能を見積もってきた。熱電材料は、作製プロセス等により特性が変わり、温度依存性も存在する。電流リードのように温度範囲が大きい場合は、単一の熱電材料では全範囲のカバーが難しくなる。そこで、2種類の熱電材料を複合化することで性能向上がはかれないかを検討した。特に、2種類の熱電材料の組み合わせた場合の熱侵入量を個々の熱電特性の実測値から数値計算によりもとめた結果を報告する。単一素子で最適化した場合にくらべて、2段PCLでは熱侵入量が一割程度低減可能であることが分かった。