嫌気/好気磁化活性汚泥法によるジメチルホルムアミド含有廃水からの有機物・窒素除去

Removal of Organic Compound and Nitrogen from Dimethylformamide Wastewater by Anaerobic/Aerobic Magnetic Activated Sludge Process


廣島 浩二, 酒井 保藏, 前田 勇 (宇都宮大)


Abstract:磁化活性汚泥法は維持管理簡単、余剰汚泥ゼロで有機廃水を浄化できる方法である。余剰汚泥を引き抜かないことは汚泥減量のメリットだけでなく、微生物が長く反応槽に留まるために目的の有機物を分解するためにもっとも適した微生物生態系が構築されることが期待される。そこで、難分解性であり、窒素含有率も高く、国内で有機溶剤として多量に利用されているジメチルホルムアミドを含む有機廃水を磁化活性汚泥法で分解浄化することを試みた。窒素成分を効率よく除去するために断続的な曝気を導入して嫌気/好気が交互に繰り返される処理条件で生分解させた。好気条件で窒素成分が分解し、硝酸まで酸化され、嫌気条件で硝酸から酸素が引き抜かれて窒素として無害化されることを期待した。その結果、有機物の80〜90%が除去でき、窒素成分の半分程度が生物学的消化・脱窒プロセスによって窒素として除去できた。余剰汚泥の発生もなかった