Study on high gradient magnetic separation for selective isolation of impurity from highly viscous fluid
林 信吾, 三島 史人, 秋山 庸子, 西嶋 茂宏 （阪大）
Abstract:食品や工業製品のような高粘性流体を扱っている工場において、配管やプロペラから混入する金属磨耗粉の除去が必要である。磁気分離法によってこの高粘性流体中から強磁性の分離対象粒子を除去する際、流体中に複数の種類の粒子が含まれる場合、除去対象以外の粒子まで分離除去されてしまうという問題がある。本研究では、粒子の磁気的性質の差を利用して、分離対象の強磁性粒子のみを分離することを試みた。予備実験として、強磁性ステンレス粉と比較的磁性の強い常磁性ステンレス粉を重量比1:1でポリビニルアルコール（PVA）水溶液に分散させた模擬試料を用いた実験を行った。実験装置として、超電導磁石と磁気フィルターによる高勾配磁気分離装置を用いた。その結果、流速を制御することで、強磁性ステンレス粉をある程度選択的に除去できることが確認された。この結果に基づき、飽和磁化の違いによる2種の強磁性粒子の選択的な分離可能性を検討した。