Relationship between sintering conditions and critical current properties of ex-situ MgB2 bulks
田中 裕也, 山本 明保, 湯本 英宏, 荻野 拓, 下山 淳一, 岸尾 光二 （東大）
Abstract:Ex-situ法は既製のMgB2を反応容器に充填後、加工・熱処理によってMgB2多結晶体を作製する方法であり、組織が均一、In-situ法と比較して充填密度が高いなどのメリットがある。一方で、Mg＋2B→MgB2反応により熱処理中にMgB2が生成するIn-situ法と比較して、Ex-situ法により得られたMgB2多結晶体は粒間の結合が弱く、コネクティビティ、Jcが低いことが報告されてきた。我々はEx-situ法MgB2多結晶体の結晶粒間の結合の強化を目的として、熱処理条件を様々に変化させて試料を作製することで、Ex-situ法MgB2バルクにおける焼結のメカニズムと臨界電流特性に与える影響を調べた。900℃以上の高温で長時間熱処理を施すことで常圧下でもMgB2の自発的な焼結がみられた。焼結の進んだ試料では、In-situ法で作製したバルクと同程度までコネクティビティが改善し、20 K、低磁場において3×105 A/cm2という高いJcが得られた。講演では焼結が粒間の結合性と臨界電流特性に及ぼす影響について議論する。