J-PARCニュートリノビームライン用超伝導電磁石システム(24)-マグネットクエンチ時の超臨ヘリウムの圧力上昇試験と計算-

Superconducting magnet system for the J-PARC neutrino experiments (24)-Pressure rise analysis of supercritical helium during quench-


岡村 崇弘, 佐々木 憲一, 木村 誠宏, 荻津 透, 槙田 康博, 中本 建志, 大畠 洋克, 飯田 真久, 荒岡 修, 鈴木 祥仁 (KEK)


Abstract:KEKのJPARCセンター低温セクションでは、大強度陽子加速器J-PARCの陽子ビームを利用した次期ニュートリノ振動実験計画において、岐阜県神岡にあるスーパーカミオカンデへ向けて陽子ビームを約90度曲げるための超伝導電磁石ビームラインの建設を行い、超伝導磁石システムに問題が無いことをコミッショニングで確認後、2009年度から実際の運転を行ってきている。このビームラインでは2.6Tの2極磁場と19T/mの4極磁場を同時に発生するコンバインドファンクション型超伝導電磁石が28台直列に接続されており、それを4.5K、400 kPaの超臨界ヘリウム(SHe)で強制対流冷却している。本報ではコミッショニングでクエンチ時における超伝導磁石システムの安全性を確認する目的で行った、28台の超伝導磁石全てがクエンチしたときのSHeの圧力上昇に関する試験結果並びにシミュレーション結果について報告する。