多芯テープ線材の活用による超伝導コイルの性能向上

Improvement of coil performances by use of multifilamentary superconducting tapes


古別府 正, 星平 祐吾, 川越 明史, 住吉 文夫 (鹿児島大)
k4849803*kadai.jp


Abstract:断面アスペクト比の大きな多芯テープ線材は、通常の丸線よりも高臨界電流で低交流損失であることが最近の研究で明らかになっている。
本研究では、この多芯テープ線材を活用した高性能な超伝導コイルの開発を行っている。
これまでに、導体幅広面に平行に磁界が印加されるように導体を捻りながら巻線する超伝導コイルを提案し、歪による臨界電流の劣化や巻線加工の問題をクリアすれば、高性能な超伝導コイルが実現できることを示している。
今回は、捻らずに簡易に巻けるコイル開発の方法として、磁界補正用の補助コイルを付加する方法を提案し、臨界電流や交流損失などの電磁特性について検討した。補助コイルの最適な配置を示し、臨界電流の向上と交流損失の低減の両方に有効であることを理論的に示した。