超電導磁石を用いた水生生物の磁気分離に関する基礎的研究

Fundamental study on magnetic separation of aquatic organisms using superconducting magnet


坂口 芙美, 三島 史人, 秋山 庸子, 西嶋 茂宏 (阪大)
f-sakaguchi*qb.see.eng.osaka-u.ac.jp


Abstract:近年、外来水生生物による海洋生態系の破壊・撹乱が問題となっており、その対策として、水生生物を高効率に除去できる処理技術の開発が求められている。そこで本研究では、強磁場を発生できる超電導磁石の磁気力を利用して水生生物を連続的に分離・除去する超電導磁気分離システムの開発に取り組んでいる。
これまでに、永久磁石を用いたビーカーレベルでの水生生物分離実験では、凝集剤を用いて水生生物に強磁性粒子を付着させることでほぼ100%の磁気シーディング効率を達成した。そこで、システムの実用化に向けて、薬剤使用量の低減によりコスト削減を図ると共に、超電導磁気分離装置で海水を連続的に処理するためのシミュレーションと実験を併せて行うことで装置設計について検討した。