Pt-Rh線を複合化したDy-123系超電導溶融体の作製と特性評価

Preparation and properties of melt growth Dy-123 superconductor with Pt-Rh wires


島田 浩典 (明星大); 藤本 浩之 (鉄道総研); 吉澤 秀二 (明星大)
fujimoto*rtri.or.jp


Abstract:希土類(RE)系超電導溶融体は、非超電導相であるRE-211の微細分散により、より高い磁場の捕捉が可能である。しかし、高磁場中で冷却を行うと、誘起電流により熱が生じ、マイクロクラックが形成・密集し、最終的には破断に至ることが報告されている。これまで、我々は、Dy-123系超電導溶融体を用いて、成型する前にバルク体に対してC軸方向になるようPt-Rh線の複合化を行ってきた。また、直径0.4mm程度、長さ4mm〜18mmのPt-Rh線を、直径20〜30 mm、厚さ15〜20mmのバルク体に対して成型する前に複合化して、超電導体の作製を試みた。その結果、ファセットラインが種結晶を中心に形成していることから、表面において単一なドメインの成長が確認できた。本研究では、作製した超電導体の電磁気的特性、熱的特性、機械的特性、組織観察結果などを報告する。