Nb3Sn線材の歪効果に対する3次元歪を用いたモデル

Three-dimensional strain model for strain effect of Nb3Sn wires


小黒 英俊 (茨城大); 淡路 智, 西島 元, 渡辺 和雄 (東北大)
h-oguro*imr.tohoku.ac.jp


Abstract:Nb3Sn線材の超伝導特性に対する歪効果を3次元歪で考えた.実験によって求めた3次元歪とBc2との関係に基づいて,これを説明するモデルの検討を行った.
その結果,MarkiewiczのInvariant strain functionを用いると,超伝導特性の歪依存性を最も良く表すことができた.さらに,このモデルからNb3Sn線材の歪特性を決定するファクターとして,軸方向の残留歪,横方向の残留歪,軸方向歪と横方向歪の変化の比の3つの値があることが分かった.つまり,この3つの値がNb3Sn線材の超伝導特性と歪との関係の多様な変化を決定することが分かった.