ITER・TFコイル構造材料の品質検証

Qualification of structural materials for ITER TF coil


中嶋 秀夫, 髙野 克敏, 堤 史明, 河野 勝巳, 奥野 清 (原子力機構)
nakajima.hideo*jaea.go.jp


Abstract:日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、ITERのトロイダル磁場(TF)コイル構造物(以下、「TFコイル構造物」という)で使用する実機大の構造材料を試作し、その製作性、及び液体ヘリウム温度での機械特性の検証を進めている。これまでに、JJ1の鍛鋼品、0.12%から0.2%の窒素を含有する316LNの鍛鋼品及び熱間圧延板の試作と評価を行い、ITERで要求される特性を満足することを検証した。また、得られたデータを活用し、原子力機構が考案した強度推定式を検証することで、実機製作時には室温試験で品質管理を実施できる見通しを得た。さらに、この考え方は、日本機械学会・発電用設備規格委員会で策定された核融合設備規格「超伝導マグネット構造規格」の材料規格策定の基礎となった。本講演では、これらの具体的内容について報告する。