αチタン合金の高サイクル疲労特性と疲労破壊起点部方位の温度依存性

Temperature Dependence of High-Cycle Fatigue Properties and Crystallographic Orientation of Fatigue Crack Initiation Site in α-Titanium Alloy


小野 嘉則, 出村 雅彦, 由利 哲美, 緒形 俊夫 (NIMS ); 松岡 三郎 (九大); 砂川 英生 (JAXA)
ONO.Yoshinori*nims.go.jp


Abstract:液体ロケットエンジンに使用されるα-Ti合金、Ni基およびFe基超合金では、低温高サイクル域で疲労強度の低下を伴う内部破壊が生じる。この破壊は介在物等の欠陥を起点とするものではなく、変形組織と関連した粒内破壊である。α-Ti合金の低温での疲労特性低下原因を解明するための手段の一つとして、疲労破壊起点部の結晶面同定にSEM-EBSD法を適用する手法を提案し、その確立に成功した。この解析の結果、起点部面方位が、室温では(0001)、低温(77K以下)では{11-21}双晶面となる新たな知見を見出した。