サブクール液体窒素のC-Dノズル出口部キャビテーション現象

Cavitation phenomena of subcooled liquid nitrogen flowing in a C-D nozzle


永井 孝佳, 大平 勝秀, 高橋 幸一 (東北大)
ohira*luna.ifs.tohoku.ac.jp


Abstract:サブクール極低温流体はロケット性能向上のための推進薬および高温超伝導機器の冷媒として、その利用が期待されている。ロケットのターボポンプに発生する極低温流体のキャビテーションはポンプ性能を低下させるため、これまで研究が行われているが、サブクール極低温流体のキャビテーション現象についての研究は少ない。
サブクール液体窒素を使用して、縮小・拡大(C-D)ノズル出口部におけるキャビテーション特性について、可視化観察も含め実施したので発表する。
サブクール度が大きくなるに伴い、キャビテーションは連続的から間欠的な発生様相を呈し、この変化を気液二相流の音速低下の観点から解析した。
また、キャビテーション発生時の飽和蒸気圧からの圧力降下量(準安定状態の大きさ)は温度に大きく左右されること、発生する大きな圧力振動は流速の急激な低下に由来する縮流部での静圧変化から評価可能である。