スラッシュ窒素の管内絞り部流動時の圧力損失低減現象

Pressure drop reduction of slush nitrogen flowing through a constriction in a pipe


大平 勝秀, 若林 陽一, 高橋 幸一 (東北大)
ohira*luna.ifs.tohoku.ac.jp


Abstract:極低温液体中に同成分の固体粒子が混在するスラッシュ流体は、高密度流体、冷媒、燃料として優れた特性を持っている。例えば、スラッシュ水素とMgB2を使用した超伝導電力機器を組み合わせると水素燃料と電力の同時輸送・貯蔵が可能となる。
スラッシュ流体を超伝導送電の冷媒もしくはエネルギー媒体としてパイプライン輸送する際に、配管部にバルブ等の絞り部がある場合が想定され、スラッシュ窒素を使用して絞り部を流動する際の流動特性について実験を行った。
スラッシュ窒素の圧力損失は液体窒素に較べ最大約40%低減する結果が得られ、固体粒子の流動状況を高速度カメラ、PIVにより測定した結果、圧力損失低減に固体粒子の流動挙動が大きく影響していることがわかった。圧力損失低減効果および低減の原因となる固体粒子挙動について発表する。