並列導体を用いたイットリウム系超電導コイルの開発

Development of a YBCO Coil wound with a Parallel Conductor


宮崎 寛史, 戸坂 泰造, 田崎 賢司, 丸川 宏太郎, 花井 哲, 浦田 昌身, 井岡 茂, 石井 祐介 (東芝)
hiroshi17.miyazaki*toshiba.co.jp


Abstract:電流容量を増加させるために、超電導テープ線を束ねた並列導体を用いて超電導コイルを構成する場合がある。しかしながら、単純に並列導体を用いた場合には電流偏流が生じてしまい、電流容量が低下し、交流損失が増加してしまう可能性がある。今回、2層コイルの最内層で1回だけ2本の超電導テープ線を入れ替えることで、偏流抑制可能な含浸型のイットリウム系超電導コイルを試作した。液体窒素中での交流(正弦波300Hz)通電試験の結果、2本の超電導テープ線にほぼ均一な電流が流れることを確認した。また、直流通電試験の結果、試作した超電導コイルに特性劣化がないことも併せて確認した。