Superconducting properties and structures of MgB2 wires prepared by external diffusion process using Mg tube (2) − Effect of microstructures on critical current properties −
和田 恭輔, 金澤 昌哉, 山田 豊, 太刀川 恭治 (東海大); 熊倉 浩明 (NIMS )
8aazm026*mail.tokai-u.jp
Abstract:Mg金属チューブを用いて外部拡散法により作製したMgB2線材の超伝導特性と組織について2008年秋季低温工学・超電導学会講演に引き続き報告する。外径/内径13/6 mmφの純鉄シースに、外径/内径が6/4および6/4.2 mmφのMg金属チューブを挿入し、そのチューブ内に5 mol%のSiC粉末を添加したアモルファスB粉末を充填した後、溝ロール加工および線引き加工により直径1.0~0.6 mmφまで伸線を行った。Mg金属の室温加工は難しいと言われているが、初期厚さ1.0 mmのMgチューブは薄いところで0.07 mmまで加工されていた。630℃で5 h、Ar雰囲気中で拡散熱処理を行い、一部の試料については、630℃×5 hの熱処理の後半30 min、10 MPaおよび20 MPaのホットプレス処理を行った。線材直径1.0 mmφ(出発Mg管6/4 mmφ)試料の4.2 Kにおける臨界電流(Ic)は、5 Tで118 A(Jc=1.6×103) A/mm2)であったが、ホットプレス処理(10 MPa)した試料では、5 Tで136 A(Jc=1.8×103 A/mm2)とやや向上した。また、ホットプレスの利点は、MgB2生成時に生じる空孔をプレス圧により押しつぶすため、MgB2コアへの通電が良好になることである。