Superconducting properties and workability of SS/Fe sheathed MgB2 thin wires (2) -fabrication and evaluation in thinner wires -
根本 豊, 金澤 昌哉, 山田 豊, 太刀川 恭治 (東海大); 柁川 一弘 (九大); 中吉 勲, 西村 俊一 (トクセン工業); 熊倉 浩明 (NIMS )
8aazm020*mail.tokai-u.jp
Abstract:In-situ PIT法を用いて作製したステンレス鋼:SS / 純鉄:Fe 2重シースMgB2細径線材の加工性と超伝導特性について2008年秋季低温工学・超電導学会講演に引き続き報告する。
前回講演では直径0.53〜0.19 mmφのSS/Fe/MgB2線材を作製し、その特性について報告した。
本報では、細線化をさらに行い、直径0.13〜0.0633 mmφの線材の加工性と超伝導特性について報告する。
MgH2粉末とアモルファスB粉末の混合粉末および同粉末に5 mass%のSiC粉末を添加した粉末を純鉄管に充填して線引き加工後、SS管(SUS304)に挿入、同様に線引き加工し、SS/Fe/MgB2線材を作製した。
4.2 Kにおける臨界電流(Ic)の磁場依存性によれば、比較的高磁場において、Icに及ぼすSiC添加の効果は明らかであるが自己磁場〜3 T付近においては、SiC添加量の少ない方がIcは高くなり、0.13 mmφの0 Tでは無添加試料のIc=29.25 A(Jc=13100 A/mm2)が5%SiC添加試料のIc=10.75 A(4800 A/mm2)よりも高くなる。
また、無添加、0.10 mmφの線材において、自己磁場下で14.2 A(Jc=10100 A/mm2)であり、0.5 Tで10.5 A(Jc=7500 A/mm2)、1 Tで3.7 A(Jc=2600 A/mm2)となった。