Operation of Helium Cooling System for SRC
段塚 知志, 奥野 広樹, 真家 武士, 山田 一成, 加瀬 昌之 （理研）
mdantsuka*riken.jp
Abstract:2007年から本格稼働を開始したRIBFの主加速器である超伝導リングサイクロトロンのヘリウム冷凍システムの運転状況について報告する。このヘリウム冷凍機は、超伝導磁石の冷却励磁試験やビームコミッショニングのために2005年秋からの運転を行ってきたが、冷凍能力の低下のためその冷却運転を2カ月に1度停止して冷凍機を室温まで昇温する必要があった。2008年の2月に冷凍機の系内に油が混入していることが発覚して、その後の調査により系内の油の量がおびただしいものであり、これまで繰り返し起きていた冷凍能力の低下の問題もこれに起因するものであることが判明した。そのため徹底的に冷凍機内の油の除去し、圧縮機の油分離機の能力を増強する改修を実施した。冷却運転は2008年9月から開始し、10月に磁石の超電導状態を保つ為の定常運転に達し2009年5月末まで約250日間の長期運転に成功した。2009年夏季には内部の状態を改めて確認し今後の経過観察のための改善を実施した。