Development of high-sensitive low temperature preamplifier and cryogenic probe for 33S solution NMR
斎藤 雄太 (上智大); 佐藤 直樹, 保母 史郎 (横浜市立大); 高橋 雅人 (理研); 高尾 智明 (上智大); 前田 秀明 (理研)
y-saito*gsc.riken.jp
Abstract:硫黄は生体を構成する基本元素であり、多様な機能を付加するので生物学的に重要である。しかしNMRで計測可能な同位体である33Sの天然存在比は0.76%であり、ラーモア周波数も低いので、NMR計測が難しい。
今回、33SのNMR感度を大幅に向上させるために、33S溶液NMR低温プローブを開発した。
RFコイルを20K、プリアンプを60Kに冷却し熱ノイズを低減する事で33Sの計測感度(S/N)を増強する。プリアンプは低温プローブ内に設置し、伝導冷却で素子やスイッチを冷却するので、冷却性に配慮した回路設計を行った。
プリアンプはNMR計測の感度を決める重要な要素であり、冷却でNFが1.6dBから0.3dBに低減するとNMR感度が通常の10倍以上向上すると予想している。