Sr0.6K0.4Fe2As2多結晶超伝導体の臨界電流密度特性

Critical current density properties in polycristalline Sr0.6K0.4Fe2As2 superconductor.


吉田 信之, 木内 勝, 小田部 荘司, 松下 照男 (九工大); 葛 君, 倪 宝栄 (福岡工大); 王 雷, 斉 彦鵬, 張 現平, 高 召順, 馬 衍偉 (中国科学院)
nobuyuki*aquarius10.cse.kyutech.ac.jp


Abstract:近年の研究において、REFeAsOとAFe2As2の組成(RE:希土類, A:アルカリ)を持つ新しい超電導体が発見され、50 Kを超える臨界温度Tcを持つ物質もあることから、それらの応用について大きな注目が集まっている。しかし鉄ヒ素系超電導体ではまだ焼結体や単結晶の試料しか作成されておらず、特性が十分に高いとは言えない。これまでの研究で焼結体のSr0.6K0.4Fe2As2の臨界電流密度Jcを評価したが、粒子間の弱結合のため粒間のJcを評価することができなかった。本研究では粒子間の弱結合を改善するためにSr0.6K0.4Fe2As2に銀を20 wt%添加した試料を作製し、SQUID磁力計を用いてJcを評価し、銀添加の影響を調査した。