Study on the propagation velocity of the LHD helical coil
今川 信作 (NIFS)
imagawa*LHD.nifs.ac.jp
Abstract:大型ヘリカル装置(LHD)のヘリカルコイルのモデルコイルにおいては,導体とスペーサの間に挿入された,長さ10 mm程度のテープヒータを用いて,短い常伝導部を生成し,それが拡大伝播するか否かを調べて,最小伝播電流を求めた。この実験で得られた常伝導伝播速度の最小値は飽和ヘリウム中の6 m/sであり,これよりも遅い伝播速度では1ターンを超えて伝播することはなかった。これよりも遅い伝播が生じない理由は,ヘリカルコイルは一定ピッチでスペーサで囲われており冷却条件が長手方向に一様では無いためと考えられる。モデルコイルの実験では,冷媒のサブクール度が大きくなると最小伝播電流が高くなるだけでなく,伝播速度の最小値も上昇して,3.5 Kのヘリウム中では 8 m/sにまで上昇したが,これが真の最小値であるかどうかは明確でない。そこで,初期常伝導部長さの影響を評価するために数値解析を試みている。その結果について説明する。