Behavior of propagation of a normal-zone in the LHD helical coils cooled by subcooled helium.
今川 信作, 尾花 哲浩, 柳 長門, 濱口 真司, 関口 温朗, 三戸 利行 （NIFS）； 岡村 哲至 （東工大）
imagawa*LHD.nifs.ac.jp
Abstract:大型ヘリカル装置（ＬＨＤ）のヘリカルコイルでは，コイル入口に追加した熱交換器により，コイル入口温度を4.4 K飽和から3.2 Kまで下げることが可能となっている。常伝導伝播が生じ得る最小の電流値（動的な最小伝播電流）が，4.4 K飽和ヘリウム冷却の場合の11.0 kAに対して，コイル出口3.8 Kの場合には11.5 kA付近にまで上昇することが確認されている。常伝導部の発生起点については，飽和ヘリウム冷却の場合にはコイル最下部付近に限定されているのに対して，サブクール運転時にはヘリカルコイル最上部付近からの発生も観測されている。常伝導部伝播の位置を特定するため，コイル長手方向に沿ってピックアップコイルが約0.6 mピッチで配置されているが，これらの２つの冷却状態においてその出力信号レベルには大きな差が観測されている。また，バランス電圧から求めた常伝導部の長さにも明らかな差が観測されており，これらについて分析した結果を報告する。