超伝導バルク磁石を用いた水溶性切削油廃液の磁気分離実験

Magnetic Separation Experiment for Waste Water of Cutting Oil by Superconducting Bulk Magnet


田中 克昌, 金山 隼人, 小林 遼, 福井 聡, 小川 純, 大泉 学, 岡 徹雄 (新潟大); 山口 貢 (超電導機構); 寺澤 俊久 (イムラ材研)
F08E073F*mail.cc.niigata-u.ac.jp


Abstract:工作機械による金属加工には大量の水溶性切削油が使用されている。現在の水溶性切削油廃液の処理には大きな処理施設や費用が必要である。この処理に高勾配磁気分離(HGMS)と超伝導バルク磁石を組み合わせた技術を導入することで、小型分散型の廃水処理が可能になり、廃液処理上の諸問題を緩和することができると考えられる。本研究では超伝導バルク磁石を用いた磁気分離の性能や有用性を評価し使用用途に見合った方法を見つけ出すことを目的として、実際の廃水処理工程における試料水を対象にバルク磁石装置の分離浄化性能を評価した。処理流量が3リットル/min以下ではほぼ100%の浄化ができ、被処理水のCODを17ppm以下に抑えることができた。さらに処理量の多い領域でのバルク磁石の性能評価が今後の課題である。