成分比が異なる人工空気の臨界点付近でのSoret効果に関する研究

Study on Soret effect in nitrogen-oxygen binary mixtures with different composition near their critical points


中納 暁洋, 前田 哲彦, 宗像 鉄雄 (産総研)
a.nakano*aist.go.jp


Abstract:昨年度春の会議において、臨界点付近におけるモル分率がおよそ窒素0.8、酸素0.2の2成分系人工空気で、Soret効果に係る熱拡散比が負値を示すことを報告した。温度勾配の形成により誘起される各成分の移動は、臨界点付近で形成される各分子クラスターの大きさが深く係っていると考えられる。高濃度の成分が低濃度の成分よりも大きな分子クラスターを形成すると考えることから、今回、成分比を逆転させた窒素0.2、酸素0.8のモル分率とした人工空気を用いて実験を行った。その結果、この人工空気の場合、予想通り正の熱拡散比を示すことを確認した。当日はその実験結果について報告を行う。