液体水素中におけるCP Tiの変形挙動に及ぼす核沸騰・膜沸騰遷移の影響

Effect of transition from nucleate to film boiling on deformation behavior of CP Ti in liquid hydrogen


柴田 浩司, 緒形 俊夫, 由利 哲美 (NIMS); 藤井 秀樹, 大宮 慎一 (新日鐵); NYILAS Arman (CEME)
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Abstract:直径7mmのCP Ti試験片を液体ヘリウム中で10のマイナス4乗からマイナス3乗の平均ひずみ速度にて引張試験すると、変形初期から応力-伸び曲線にセレーション(荷重の急速低下と上昇の繰返し)が観察される。しかし、液体水素中での引張試験ではセレーションは生じにくく、変形は破断近傍までなだらかに進行して突然破断にいたるか、破断前に大きな荷重の急速低下を一回示した後荷重上昇時に突然破断する。このような変形挙動を計算機シミュレーションによって検討した結果、試験片表面での液体水素の核沸騰・膜沸騰遷移がBrentariらによって示されているより生じやすいことが推察された。