Ni-W基板を用いたTFA-YBCO高Ic線材の検討

Preparation of high Ic YBCO coated conductor on the Ni-W substrate by the TFA-MOD process


高橋 保夫, 兼子 敦, 小泉 勉, 青木 裕治, 長谷川 隆代 (昭和電線); 塩原 融 (SRL)
y.aoki346*cs.swcc.co.jp


Abstract:Ni-W基板を用いたY系次世代線材として、配向Ni-W合金基板上にMODプロセスによりCe-Zr-Oバリア層を作製し、その上にRFスパッタ法によるCeO2キャップ層を形成した構造を持つ線材の検討を行ってきた。YBCO層については超電導工学研究所(SRL)で開発されたBa組成を2.0→1.5としたBa-Poorの溶液を用い、TFA-MOD法に50m線材に向けた条件の検討を進めてきた。本報告ではNi-W上に成膜した中間層の開発状況とYBCOの高特性化に関する検討結果について報告する。前回の報告では、面内配向が8.3degを示す.CeO2中間層上で201A/cm-wのIcを得たことを報告した。今回、Ni-W基板の圧延工程の改良により基板表面の平坦性の向上を達成し、成膜条件の最適化によりCeO2-cap層の配向性を7.6deg.に向上させることによって297A/cm-wという非常に高いIcを得た。Jcは約2.1MA/cm2となっている。詳細については当日報告する。