SS/FeシースMgB2細径線材の加工性と超伝導特性

Superconducting properties and workability of SS/Fe sheathed MgB2 thin wires.


根本 豊, 大木 茂人, 山田 豊, 太刀川 恭治 (東海大); 中吉 勲, 西村 俊一 (トクセン工業); 桑島 英行, 村瀬 暁 (岡山大); 熊倉 浩明 (NIMS)
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Abstract:In-situ PIT法を用いて作製したSS/Fe 2重シースMgB2細径線材の加工性と超伝導特性について報告する。MgH2粉末およびアモルファスB粉末に0〜5 mass%のSiC粉末を添加した混合粉末を純鉄管に充填して線引き加工後、ステンレス鋼管(SS:SUS304)に挿入し、同様に線引き加工して、直径0.53〜0.27 mmφのSS/Fe/MgB2線材を作製した。SSの硬さは、線引き前ビッカース硬度:Hv 211であったが、線引き後Hv 381(0.53 mmφ)および415(0.38 mmφ)に加工硬化した。4.2 Kにおける臨界電流(Ic)の磁場依存性によれば、比較的高磁場においては、Icに及ぼすSiC添加の効果は明らかであるが、約2 T以下の低磁場においては、SiC添加量の少ない方がIcは高くなり、自己磁場下では無添加試料のIc=200 A(Jc=3400 A/mm2)が5%SiC添加試料のIc=151 A(2600 A/mm2)よりも高くなった。