Bi2223線材のJc特性に及ぼすポストアニールの影響

Effect of post annealing on the Jc property of Bi2223 tape


中村 雄一, 成定 利明, 來原 央, 稲田 亮史, 太田 昭男 (豊橋技科大)
nakamura*eee.tut.ac.jp


Abstract:銀シースBi2223の焼成において、本焼温度で熱処理した後の低温での後熱処理が、そのJc特性に影響することが報告されている。その原因としては、後熱処理中に高温で生成し粒界に偏析している液相を適切に除去することによる粒界特性の改善などが指摘されている。そこで今回、大気中で種々の後熱処理パターンによりBi2223線材を作製し、そのJc特性に及ぼす影響について調査をおこなった。その結果、840℃の高温での焼成の後、820℃の後熱処理を入れた試料に比べ、同じ時間高温で熱処理しただけ試料のJcは低かった。また後熱処理の温度パターンが特性に影響することもわかった。これらの実験結果とその原因について検討した結果を報告する。