Evaluation remanent magnetic field on Bi2223 twisted multifilamentary tapes using Scanning Hall-probe Microscopy
荒木 優次, 馬場 翔平, 牧原 友秀, 稲田 亮史, 中村 雄一, 太田 昭男 （豊橋技科大）； 坂元 周作 （木更津工専）； 李 成山, 張 平祥 （西北有色金属研究院）
y-araki*super.eee.tut.ac.jp
Abstract:Bi2223線材において，交流損失低減のために多芯化されたフィラメントにツイスト（撚り加工）を施す必要がある。原理的には，ツイスト長を短くするほど大きな損失低減効果が得られる。しかししながら，線材構造が複雑化することにより臨界電流密度（Jc）およびその均質性が低下する可能性があるため，線材長に渡る特性の分布状況を非破壊かつ簡便な手法で評価することが強く望まれている。これまでの研究において，単芯線材および非ツイスト多芯線材において，線材幅広面上の残留磁界の大きさとJc値には良い相関があることが報告されているが，交流応用を念頭においたツイスト線材において同様な評価が可能かどうかは全く検討されていない。本研究では，PIT法で作製した37芯ツイスト線材幅広面上の残留磁界分布を走査ホール素子顕微鏡で測定した。線材長手方向のJc分布と残留磁界値とを比較することで，ツイスト長の異なる線材における均質性評価を試みた。結果としてツイスト線材においても，非ツイスト線材と同様に残留磁界と臨界電流の分布には良い相関が得られ，ツイスト線材の通電特性の均質性を非破壊で把握できることが確認できた。