レーザースクライビング法の改良による超電導線材の細線化

Multifilament-process of coated conductors by modification of laser scribing method.


町 敬人, 田辺 圭一 (SRL)
machi*istec.or.jp


Abstract:coated conductorsを交流電力機器に応用するためには,交流損失を低減しなければならない。そのために,超電導層のアスペクト比を減少させる必要があり,その手段としてフィラメント化する加工方法を検討している。これまで行ってきたレーザースクライビング法では,レーザー加工の際にドロースが発生するという問題があり,フィラメント間絶縁を保ったまま溝幅を低減することが困難であった。ドロースはハステロイが溶融したものであるので,後工程のエッチングでは除くことができない。そのために,レーザースポットよりもはるかに広くエッチングしなければ絶縁確保ができないことが原因である。そこで,レーザー出力を減少させてハステロイまでレーザー光が届かない条件出しを行った。次に,エッチング工程を見直して,オーバーエッチングを減少させ,超電導層のフィラメント幅の確保を行うことにより,溝幅を150-200μmに減少させた。これらの結果について報告する。