連続型ADRのヘリウム冷却実験への応用

Continuous ADR System for Helium Experiments


高橋 健太 (NIMS); 高橋 拓也, 野村 竜司 (東工大); 神谷 宏治 (NIMS); SHIRRON Peter (NASA); 沼澤 健則 (NIMS); 奥田 雄一 (東工大)
takahashi.kenta*nims.go.jp


Abstract:我々は連続型ADRの開発に成功し、センサーの冷却試験を進めてきた。今後、微少重力環境におけるヘリウム実験への展開をはかるべく、更なる改良を検討中である。4段から構成される我々のADRは、100mKの連続発生ステージを除くと、各々のユニットが一定温度幅でカルノーサイクルを繰り返すため、サーマルアンカーとして使用することに困難がある。特に固体ヘリウムを生成する実験においては、300mK以下の定常温度の発生とともに、巨大なヘリウムの比熱を吸収するための中間温度でのサーマルアンカーが不可欠となる。本講演ではその第一段階として1KポットをADRに併設し、ヘリウムの冷却特性を調べるとともに、ADRによるヘリウムセルの冷却に関する検討結果を報告する。