超臨界圧強制対流熱伝達表示式

Correlation of Forced Convection Heat Transfer at Supercritical Pressure


塩津 正博, 白井 康之, 濱 勝彦 (京大)
shiotsu*pe.energy.kyoto-u.ac.jp


Abstract:筆者等は、2007年秋の本学会において、ヘリウムの実験結果を水や炭酸ガスなどの実験結果に基づいた従来の超臨界圧強制対流熱伝達表示式と比較し、これらの式が実験結果をよく記述出来ないことを示した。これは、ヘリウムの場合、実用範囲の発熱体温度や流体温度の臨界温度に対する比率が大きく、粘性係数の温度変化が無視できないためと推測される。本報では粘性係数の効果を考慮した新しい表示式を提示した。この表示式は、ヘリウムだけでなく水や炭酸ガスなどの実験結果も良く記述する一般的な表示式である。ヘリウムの実験結果とこの表示式を比較すると、レイノルズ数が105以上では良く一致しているが、それ以下では一定値に漸近する傾向を示す。この値は、強制対流実験と同じ水平流路における自然対流熱伝達であることを確かめた。