Fundamental study for development magnetic drug delivery system
廣田 友佳, 秋山 庸子, 泉 佳伸, 西嶋 茂宏 （阪大）
y-hirota*qb.see.eng.osaka-u.ac.jp
Abstract:抗がん剤等の薬物を体内に投与すると、患部へ運ばれる前に血流により体内で薬剤が拡散してしまうため、治癒力の低下や副作用を招く恐れがある。これらの問題を解決するには、薬剤を量的・空間的・時間的に制御することが必要であるが、特に空間的制御に重点を置いた技術の一つに磁気牽引力を利用したMDDS（MagneticDDS）が挙げられる。MDDSとは血管内に強磁性薬剤（担磁薬剤）を注入し、外部から磁気力を用いて標的組織まで誘導するというものである。本研究の最終目的は、超伝導バルク磁石を用い，生体外から磁気力を作用させて薬物を患部へ誘導するシステムの開発である。このシステムの確立のための基礎的研究として、まず模擬毛細血管での粒子濃度分布のシミュレーションを行い，集積に必要な磁気力を検討した。次にこのシミュレーションの妥当性を検証するため、ガラスビーズを利用した模擬毛細血管での強磁性粒子の集積実験を行った。さらに動物実験より生体での強磁性粒子の集積条件の検討を行った。