拡散法で作製したBi2212バルク導体の通電および熱伝導特性

Thermal and transport performance of Bi2212 tubular conductor by the diffusion process


堀 貴之 , 下廣 拓哉 , 山田 豊 , 太刀川 恭治 (東海大) ; 小方 正文 , 岩松 勝 (鉄道総研)
yyamaday*keyaki.cc.u-tokai.ac.jp
Abstract:  拡散法で作製したBi2212酸化物バルク中空導体の通電特性および熱伝導特性について報告する。作製したバルク導体は、大径側の外径/内径が 34/29mm、小径側の外径/内径が 24/19mm、長さ 100mmの中空円錐状で、内外周部に厚さ約0.15mmのBi2212超電導層が拡散基盤と被覆材との相互拡散反応によりほぼ均一に生成されている。本バルク試料の通電特性を、GM冷凍機を用いた評価システムにより低温端11-14 K、高温端側40-70 K、0.5 Tの外部磁場下において調べた。さらに、本システムの一部を改造し、熱流束計を用いて定常熱流法によりBi2212バルク試料を伝導する熱(侵入熱)を測定した。それによれば、高温端 40 K、低温端20 K間の侵入熱は0.85 Wで、拡散基盤を伝導する熱が約1/3、拡散反応後試料表面に析出したAgを伝導する熱が約2/3であった。