ホットプレス法により作製したMgB2 超電導テープ線材の特性に及ぼすMg量の影響

Effects of Mg content on superconducting properties of MgB2 tapes prepared by a hot pressing


大木 茂人 , 新田 晃央 , 山田 豊 , 太刀川 恭治 (東海大) ; 熊倉 浩明 (NIMS)
yyamaday*keyaki.cc.u-tokai.ac.jp
Abstract:  In-situ PIT法を用いてSiCナノパウダーを添加した炭素鋼シースMgB2テープ線材をホットプレスで作製した。その際、出発原料粉末であるMgH2を化学量論組成:0.9〜1.1 mol%の範囲で変え、超伝導特性およびMgB2コア組織に及ぼす影響について調べた。630℃で10 hホットプレス処理した5 mass% SiC添加MgB2 テープ線材の4.2 KにおけるJc値は、7 Tでは1.0 mol% MgH2の時最も高く460 A/mm2であったが、10 TではMgH2がやや多い1.05 mol%で最も高く130 A/mm2となった。 また、Icの磁場による異方性については、印加磁場がテープ面に平行な場合のIcの方が、垂直な場合のそれに比べ特に高磁場側で高くなったが、ホットプレスによるMgB2コア組織の配向はほとんど認められなかった。