PLD-YBCO線材の超電導特性に対する重イオン照射の影響および照射後アニール効果

Influence of heavy-ion irradiation on the superconducting properties of PLD-YBCO conductors and post-annealing effect


中島 一雄 (東大) ; 筑本 知子 , 衣斐 顕 , 宮田 成紀 , 山田 穣 (SRL) ; 寺井 隆幸 (東大)
chiku*istec.or.jp
Abstract:  超電導体にイオン照射をした際、ピニングセンターの役割を果たす欠陥が内部に形成され臨界電流密度Jcが向上する。その時イオン照射において導入される欠陥のサイズや形状は照射エネルギーおよびイオン種によって異なる。本研究ではPLD法でYBCO線材に対して複数のイオン種と照射フルエンスで照射実験を行い、Jcその他の超電導特性の変化がイオン種によってどのように異なるかを系統的に調べた。また、照射の際、ピニングセンターとなる大型の欠陥の他、フレンケル欠陥等が導入され、それがTc等の超電導特性に影響を及ぼすといわれている。その影響を調べる為に、照射試料を酸素雰囲気下でアニールをし、その前後についての超電導特性およびXRD、ラマン分光等の評価を行った。本研究の一部は超電導応用基盤技術開発業務の一環として新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託により実施された。