LHD型核融合エネルギー炉FFHRを想定した大電流高温超伝導導体の開発

Development of large-current HTS conductors aimed at LHD-type fusion reactor FFHR

柳 長門 （NIFS） ； BANSAL Gourab （総研大） ； 辺見 努 （原子力機構） ； 高畑 一也 ， 三戸 利行 （NIFS）
yanagi*nifs.ac.jp
Abstract:　 現在、LHD（ヘリカル）型核融合エネルギー炉FFHRの設計が鋭意進められているが、高温超伝導コイルを採用することもオプションのひとつとして想定される。そこで、このために必要となる大電流容量の高温超伝導導体の開発を開始した。まずは、銀シースBi-2223テープ線材を多数本単純にスタックしたものを銅ジャケットに収めた短尺導体サンプルを製作し、外部磁場8 T、温度20 Kのもとで通電試験を行った。臨界電流として10 kA以上を確認し、これは、線材の臨界電流密度から磁場分布を正確に評価した積算値として予想される値に近い。また、導体表面にステンレス製ヒータを装着して安定性実験を行ったところ、同規模の低温超伝導導体でクエンチするエネルギーの数十倍を投入しても温度暴走することなく、極めて安定に通電できることを確かめた。現在は、YBCO線材を用いた導体試験も計画している。併せて、コイル化するにあたっての課題の抽出等について検討を行っている。これらについて、現状と今後の計画に関する発表を行う。