In-situ PIT法二段階熱処理により作製したBリッチMgB2テープのSiC添加による特性向上

Enhanced Jc of B-rich and SiC doped MgB2 tapes fabricated by a modified in-situ PIT method with two stage heat treatment


寺澤 一 , 富岡 寛 , 三浦 大介 , 伊藤 大佐 (首都大)
haz46700*yahoo.co.jp
Abstract:  ボロンリッチとSiC添加したMgB2テープをin-situのPIT法と二段階熱処理によって作製した。ボロンの組成割合とSiC添加量は系統的に変化させた。プレヒートと最終熱処理のJc-B特性依存性も調査した。MgB2.8試料の平均グレインサイズはSiC添加の増加によって約100nmに減小した。低磁場でのJcは少量のSiC添加した試料でわずかに増加した。一方で高磁場でのJcはSiC添加によって明らかに増加した。Jcの最大値はMgB2.8でSiCを5.7mol%添加した試料が3Tで1.8×103A/cm2になった。BirrもまたSiC添加により増加した。Jcはプレヒート温度が低いと増加し、最終熱処理温度が高いと増加した。最高のJcはプレヒート700℃5時間、最終熱処理800℃1時間の試料で20K、0Tで8.6×104A/cm2となった。BirrはJcの増加に伴い増加する傾向があった。