YBa2Cu3O7薄膜のO2アニール時間による臨界電流密度変化

Annealing time dependence of critical current densities of YBa2Cu3O7 thin films


佐藤 信也 , 土井 俊哉 , 種子田 賢宏 , 白樂 善則 (鹿児島大) ; 鹿島 直ニ , 長屋 重夫 (中部電力)
bt202092*ms.kagoshima-u.ac.jp
Abstract:  YBa2C3O7(Y-123)超伝導体は77Kにおいても強いピン止め力を有する.この優れた特徴を生かして液体窒素冷却で使用する線材の開発が進められている.現在は結晶配向性の向上と長尺化が開発の中心になっているが,Y-123層の特性に大きな影響を及ぼすと考えられるO2アニールに関する研究報告例は少ない.そこで我々は,酸素アニールがY-123薄膜のJcに与える影響を調べた.試料は,パルスレーザー蒸着法にて単結晶SrTiO3基板上にY-123薄膜を作製し,酸素気流中450℃にて1〜12時間のアニールを行った.77KにおけるJcは,O2アニール時間を長く施すほど高くなることがわかった.また,12時間アニールした試料のJcはJc=4.3MA/cm2であった.