液化水素循環ポンプを指向したMgB2超電導誘導/同期モータの提案
−その1(基礎概念とMgB2線材に要求される特性)

Proposal of an MgB2 superconducting induction/synchronous motor for liquid hydrogen circulation pump.
I. Basic concept and property required for MgB2 wire


柁川 一弘 (九大) ; 中村 武恒 (京大)
kajikawa*sc.kyushu-u.ac.jp
Abstract:  昨今のエネルギー問題や環境問題を是正する先進技術の1つとして、将来の水素利用社会の可能性が検討されているが、圧縮ガスとしてだけではなく液化ガスとして水素を利用する形態も不可欠と思われる。また、2001年に発見されたMgB2超電導体については、その高臨界電流密度化と長尺線材化が現在進行中であるが、超電導転移温度が39Kであるため液体水素温度での利用に適している。このような液体水素とMgB2線材の相性を生かした1つの応用の可能性として、今回、液化水素循環ポンプ用のMgB2超電導誘導/同期モータを提案し、その基礎概念とMgB2線材に要求される特性について報告する。