電磁力平衡コイルのヘリカル巻線技術とトレーニング特性

Helical Winding Techniques and Training Histories of the Force-Balanced Coils


野村 新一 , 粕谷 幸司 , 田中 規博 , 坪井 謙児 , 筒井 広明 , 飯尾 俊二 , 嶋田 隆一 (東工大)
shin*nr.titech.ac.jp
Abstract:  大規模SMESの課題の一つに超電導コイルに発生する強大な電磁力の問題がある。その解決策として,著者らはコイル形状をヘリカル巻線型とする電磁力平衡コイル(FBC: Force-Balanced Coil)の研究開発を進めてきた。電磁力平衡コイルは,トロイダル磁界コイルとソレノイドを一体としたヘリカル型ハイブリッドコイルであり,エネルギー貯蔵に必要な電磁力支持材量を大幅に低減可能にするコイルである。これまで著者らは,電磁力平衡コイルにおける様々な基本特性を実証するために,コイル巻枠に発生する応力分布の検証を目的とした実験コイルや強磁界コイルとしての特性を検証するための7T電磁力平衡コイルなど,NbTi線を用いた手巻き製作のモデルコイルを複数開発し通電試験を行ってきた。そこで本講演では,手巻き製作技術の違いとトレーニング特性との関係について総括し,電磁力平衡コイルの実用化に向けた開発課題について議論する。